吃音

吃音(きつおん・英:Stuttering)とは、音の繰り返し、ひき伸ばし、言葉を出せずに間があいてしまうなど、一般に「どもる」と言われる話し方の障害です。

幼児・児童期に症状が現れるタイプ(発達性吃音)がほとんどで、大半は自然に症状が消失したり軽くなります。

いっぽう青年・成人期まで持続したり、青年期から目立つようになる人や、自分の名前が言えなかったり、電話で話せなくて悩んでいるケースもあります。

自閉症

自閉症(じへいしょう)とは、「言葉の発達の遅れ」「コミュニケーションの障害」「対人関係・社会性の障害」「パターン化した行動、こだわり」などの特徴をもつ障がいです。

自閉症は3歳までには何らかの症状がみられます。また、自閉症の半数以上は知的障がいを伴います。知能に遅れがない高機能自閉症も見られます。

程度が軽くても自閉症と同質の障がいがある場合、自閉症スペクトラムと呼ばれています。

ソーシャルスキルトレーニング

ソーシャルスキルトレーニング(Social Skills Training、SST)とは、発達障害などで他者との関わりあいやコミュニケーションなどに困難を抱える人に行う訓練のことです。

「ソーシャルスキル」といわれる、他者や社会とのコミュニケーションなどの社会性を向上を目的としています。

小集団を作ってゲームや話し合いをおこないます。こうした訓練を通じてルールを守ったりコミュニケーションする能力を向上させていきます。

英語に忠実な読みでは「ソーシャルスキルズトレーニング」。

スヌーズレン

スヌーズレン (すぬーずれん:Snoezelen) とは、知的障がい者・発達障がい者などを魅了する感覚刺激空間を用いて楽しくリラックスした状態を提供する手法です。1970年代にオランダにて始まった手法ですが、現在では全世界で用いられています。

多くは白い部屋ですが、スヌーズレンに適した環境に設計された空間で、スヌーズレンをうける人々を光と音、音楽により感覚的で魅惑的な世界へと導き、リラックス効果と活性的な効果が期待できます。

「スヌーズレン」とは、オランダ語で「クンクン匂いを嗅ぐ」、「うとうとする」という用語を組み合わせた造語で、外界を探索することや心地よくまどろむ状態を示すものです。

注意欠陥多動性障害

注意欠陥多動性障害(ちゅういけっかんたどうせいしょうがい)とは、「不注意(集中することができない)」「多動・多弁(じっとしていることができない)」「衝動的な行動(後先を考えずに行動してしまう)」などの特徴がみられる発達障害のことです。

ADHD(Attention-Deficit Hyperactivity Disorder)とも。

注意欠陥多動性障害の症状は、多くは7歳に達する前にみられるようになります。多動や不注意といった行動は小学生から中学生にかけてみられますが、思春期以降はこういった症状がわかりにくくなるともいわれています。

発達障害

発達障害(はったつしょうがい)とは、さまざまな先天的要因や、幼児期の病気や外傷などよって起こる発達の遅延で、生活に支障が出る状態のことです。

発達障害者支援法では「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」としています。

そのほか、政令・規則や厚生労働省の通知では以下のように定義されています。
「発達障害者支援法第2条第1項の政令で定める障害は、脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するもののうち、言語の障害、協調運動の障害その他厚生労働省令で定める障害とする」(発達障害者支援法施行令・令第150号、平成17年4月1日施行)

「発達障害者支援法施行令第1条の厚生労働省令で定める障害は、心理的発達の障害並びに行動及び情緒の障害(自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、言語の障害及び協調動の障害を除く。)とする」(発達障害者支援法施行規則 ・厚生労働省令第81号、平成17年4月1日施行)

「法の対象となる障害は、脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するもののうち、ICD-10(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)における「心理的発達の障害(F80-F89)」及び「小児<児童>期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害(F90-F98)」に含まれる障害であること。」
(吃音とトゥレット症候群が発達障害であるとしている通知文・厚生労働省・文部科学省連名事務次官通知、17文科初第16号厚生労働省発障第0401008号)